海外のフリーランスプラットフォーム「Fiverr」に登録してから、ようやく初めて注文をいただくことができました。時間がかかりましたがラッキーなことに1件発注を貰えたので、気づきや学んだことをまとめます。
Fiverrとは?
Fiverr(ファイバー)は、世界中の人が利用するフリーランス向けのオンラインプラットフォームです。デザインや動画制作、ライティングやプログラミングなど、さまざまなスキルをサービスとして出品でき、依頼主は気になる人に直接発注できます。
名前の由来は、もともと「サービスを5ドル(five dollars)から依頼できる」ことにありました。現在では価格設定の自由度が広がり、より幅広いサービスが展開されていますが、シンプルに小額から試せることが世界的な人気のきっかけになりました。
最近ではSNSでも「副業として稼げるサービス」として取り上げられることが増えており、日本でも少しずつ知名度が広がっています。
私自身も以前から名前は知っていましたが、バイヤー側での使用にとどまっていました。今回セラー登録したものの放置してしまった期間もあり、正直「ここで本当に注文が入るのだろうか?」と半信半疑のままでした。そんな中、ようやく初めて注文をいただけて、レビューも残してもらえたのは大きな一歩になりました。
一件目のハードルの高さ
Fiverrで活動してみて最初に強く感じたのは、とにかく一件目を獲得するのが非常に難しいということです。
登録者数は膨大で、同じようなサービスを出している人は数え切れません。検索結果を見ても、レビューが数十件ついている上位セラーに依頼が集中しており、逆にレビューゼロのまま埋もれてしまっている人が圧倒的多数でした。中には長く登録しているのに一度も依頼を受けていないアカウントも多く見られ、プラットフォーム全体の厳しさを実感しました。
実際、レビュー数は大きな指標になります。依頼主の立場からすれば「レビューのある人」と「ゼロの人」が並んでいたら、やはりレビューのある人を選びやすいのは当然です。だからこそ、最初の一件をどう獲得するかが最大の壁であり、突破できれば次の依頼につながる可能性がぐっと広がります。
他人のプロフィールやギグを観察して気づいたこと
自分のサービスを出してから、他の出品者のプロフィールやギグをたくさん見比べてみました。その中でいくつかの共通点や違いに気づきました。
顔写真の効果
最も印象的だったのは、顔写真を出している人はレビュー数が多い傾向があるということです。プロフィール画像やギグ画像に本人の写真を堂々と載せている人は、それだけで信頼感があり、依頼しやすく見えます。特に顔写真を大きく打ち出している人は、サービス内容に関係なくレビュー数が非常に多いケースが多く見られました。逆に、動物や風景をプロフィールにしている人はレビューゼロが目立ちました。
これは文化の違いもあるのかもしれません。日本人は顔を出すことに抵抗を持つ人が多いですが、欧米やラテン圏では顔を出すのが一般的で、むしろ写真がないと「信頼できるのか?」と感じる依頼主もいるのだと思います。
言語の使い方
もう一つ気づいたのは、プロフィールやギグ説明をすべて英語で書いている人がほとんどだということです。もちろんプラットフォームが英語中心なので当然ではあるのですが、依頼主の中には英語が母語でない人も多いはずです。そこで、自分は説明文の一部に英語以外の言語を混ぜてみました。依頼主がラテン圏の人だった場合、これが安心材料になった可能性はあります。結果としては偶然かもしれませんが、こうした小さな工夫が初注文につながったのではと思っています。
価格戦略
価格についても大きな差が見られました。レビューが豊富な人はそれなりの価格を設定していましたが、レビューがゼロの人が同じように高めの値段をつけていても、ほとんど依頼は入っていませんでした。
そこで自分は、最初からかなり低めの価格設定をしました。利益よりもまずは「レビューを積み上げること」を優先する戦略です。Fiverrのアルゴリズムは「レビュー数×成約率」で検索順位を決めていると言われるため、最初の10件くらいまでは「低価格で実績を作る期間」と割り切った方が現実的だと感じました。
プロフィール写真とギグ画像をどう使うか
現在はプロフィール写真を本人のものにしていますが、ギグ画像にも顔写真を使うべきかを考えています。
実際に観察すると、レビューが多い人はギグ画像に大きく自分の顔を載せていることが多いです。中には「サービス説明の文字なしで顔写真だけ」という人もいました。依頼主にとっては「誰にお願いするか」が分かることが安心感につながるのでしょう。
一方で、自分の今のプロフィール写真は少し前のもので、現在とは印象が違う部分もあります。プロフィールとギグで同じ写真を使うか、別の写真を使うかはまだ迷っています。過去の写真ではなく、できるだけ今の自分に近い写真を出す方が信頼感は高まるのではないかと感じています。
Fiverrは「穴場」であり「厳しい場所」
全体を通して感じるのは、Fiverrは非常に競争が激しい場である一方、ジャンルによっては「穴場」でもあるということです。
大多数の人はレビューゼロのまま埋もれてしまいますが、少数の人は注文を集め続けています。仕事を取るのは難しいですが、レビューさえ積めれば次の依頼が入る可能性は高まる、そんなプラットフォームだと思います。
依存しない姿勢の大切さ
最後に大きかったのは、「Fiverrに依存していなかったこと」です。自分には他に仕事があるので、「ここで注文が来なければ生活できない」という状況ではありませんでした。だからこそ焦らず、「注文が来なければそれでもいい、来たらラッキー」とどっしり構えることができました。この余裕があったからこそ、長い放置期間があっても続けられたし、初めて注文が来たときの喜びを素直に感じることができたのだと思います。
まとめ
Fiverrで初めて注文を獲得するまでには時間もかかり、簡単な道のりではありませんでした。しかし、その過程で得られた学びは多くありました。レビューが少ないと埋もれてしまう現実、顔写真や言語の工夫が与える信頼感、価格戦略の重要性、そして依存しすぎない心構え。これらを通してFiverrは「難しいけれど、戦略次第でチャンスがある場所」だと実感しました。
今後は少しずつレビューを増やし、次のステップにつなげていきたいと思います。
しかし、同時にここが自分の主戦場になるとは思っていません。価格設定ができるとはいえ、やはり低価格ありきです。私は自分のやりたかったギグで実績が貰えたので良しとしていますが、プロの方やその方面での大きな実績のある場合は、本格的にこのプラットフォームだけで食べていくというよりは、副業や経験づくりの場として活用するのが現実的ではないかと感じます。
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