メキシコのローカルニュース【イラプアト】遺体が多く見つかる背景と社会問題

ニュース

Irapuatoに遺体が集中する理由とは?25名の身元が判明、深まる社会の闇

2025年6月、メキシコ・Guanajuato州Irapuato市のラ・カレラ地区にある一軒家から、
30体以上と見られる遺体が発見されるという衝撃的な事件が発生しました。

現場には切断された人骨の断片も多く含まれており、司法当局による身元確認作業が続けられていました。

そして2025年8月、州検察は、これまでに発見された遺体のうち25名の身元が特定されたと発表。
家族のDNAとの照合によって判明したとされています。

なぜIrapuatoで遺体が見つかり続けるのか

Irapuatoは近年、「遺体の集中地」として報道されることが増えてきました。
これまでに15箇所の埋設場所から203体が見つかり、そのうち166人の身元が判明しています。

背景には、犯罪組織の抗争、治安当局との癒着、失踪者の捜索体制の不備など、
複雑な要因が絡んでいるとされています。

司法や警察への不信感が根強く、市民による独自の捜索活動も多く行われています。

25名の身元判明と、被害者たちの背景

今回の25名については、DNA鑑定を通じて家族との照合がなされました。

中には数年行方不明になっていた若者や、消息を絶っていた女性も含まれており
家族にとっては「長年の苦しみに区切りがついた」との声もあるようです。

市民団体と家族の闘い

メキシコ各地では、行方不明者を捜す市民団体(colectivos)が存在し、自らの手で埋設地を探し続けています。Irapuatoもその活動が活発な地域のひとつで、家族たちの懸命な捜索が遺体発見につながるケースもあります。

行方不明者のポスターも色々な場面で目にします。
銀行などでも貼っているし、道路のフェンスなどに直接貼っている場合もあれば
広場に一覧が貼りだされているのもよく見ます。

住んでみて感じる、治安と生活の狭間

私自身、普段は平穏な生活を送っていますが、こうした報道を見るたびに「ここは表と裏の顔を持つ街なんだ」と実感します。
昼間のにぎわいと、夜の静寂。知らなければ通り過ぎる場所に、壮絶な歴史が眠っているのです。

メキシコの治安問題を語ることは簡単ではありませんが、少しずつでも理解し
伝えていくことで、現地の現実を見つめる手助けになればと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました