セラヤ市、職員の“贅沢禁止令”とは?―メキシコで進む地味で本気の行政改革
メキシコ・グアナフアト州の都市「セラヤ(Celaya)」で、行政職員に対して“高級レストランの利用禁止”という異例の方針が発表されました。一見ユニークなこの施策の背景には、住民目線の「信頼される行政」を目指す真剣な改革があるようです。
高級レストランは禁止!?市長が出した新方針
2025年7月末、セラヤ市の新市長フアン・ミゲル・ラミレス・サンチェス(Juan Miguel Ramírez Sánchez)氏が、市職員の“過度な贅沢”を制限する方針を発表しました。
その内容は、「職員が勤務中や公務で高級レストランに行くことを禁止する」というもの。公費の無駄遣いを防ぎ、住民の信頼を得るための措置として注目を集めています。
背景にある課題
セラヤはここ数年、治安悪化や政治不信といった課題を抱えてきました。警察の腐敗も問題視され、一部では国家警備隊への依存も進められています。
そんな中、「地道な信頼回復」を目指す今回の方針は、“身の丈に合った行政”を掲げる市長の意志の表れとも言えます。
地元の反応は?
地元メディアによると、市民の中には「市長が贅沢しないことが一番の改革だ」「正直、最初は冗談かと思ったけど、本気らしい」といった声も。
一方で、過去の行政に対する不信が根強いため、「どうせまた形だけで終わるのでは」という懐疑的な意見も見られました。
ユニーク?でも本質的な取り組み
「高級レストラン禁止」という言葉だけ見ると、少しユニークに映るかもしれません。でも、この取り組みは行政への信頼回復や透明性の確保といった、地方自治の“あるべき姿”を模索する姿勢そのもの。
メキシコに暮らす日本人としては、「市役所の中で何が起きているか」まで目を向けるきっかけにもなりそうです。
最後に:暮らしにどう影響する?
この施策自体は直接的に市民生活に大きな影響を与えるものではありません。でも、“公務員が贅沢を控える”というシンプルな改革が、「この町を変えよう」という意識づくりにつながるかもしれません。
メキシコに暮らす一人としても、こうした動きを静かに応援したいですね。
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