「Vengo llegando」と「Voy llegando」ってどう違うの?
最近、メキシコ人の友達とスペイン語でチャットをしていたときに、こんな表現が送られてきました。
“Vengo llegando a la casa.”
(家に着いたところだよ)
実はこのフレーズ、なんとなくはわかるけれど、正直に言うとこれまであまり深く考えたことがありませんでした。
でも、別の会話ではこういう言い方も出てきたのです。
“Voy llegando a la casa.”
(今まさに家に着くところ)
この2つ、何が違うの?どっちも「家に着く」って意味じゃないの?
そう思って、ちゃんと調べてみたら、実はスペイン語独特の「動詞 + 現在分詞」の組み合わせによる、微妙なニュアンスの違いがあることがわかりました。
Vengo llegando = 今帰ってきたところ
vengo llegandoは、動詞 venir(来る) + llegando(到着する) の組み合わせで、「〜して来る」「〜した直後」のような意味になります。
つまり、「どこかから帰ってきて、ちょうど今着いたばかり」というニュアンス。
日本語訳にすると:
・今帰ってきたところだよ
・さっき着いたとこ
会話例:
— ¿Qué haces?
— Vengo llegando, apenas me estoy quitando los zapatos.
(今帰ってきたとこで、まだ靴を脱いでるところ)
Voy llegando = 今まさに着くところ
voy llegandoは、動詞 ir(行く) + llegando の組み合わせで、「着きつつある」「今まさに到着しようとしている」意味になります。
進行中のイメージが強く、「今向かってる」「もうすぐ着く」といったニュアンスです。
日本語訳にすると:
・今家に着くところ
・もうすぐ帰るよ
・今向かってるよ
会話例:
— ¿Dónde estás?
— Voy llegando a la casa, dame 5 minutos.
(今家に着くところ、5分ちょうだい)
違いをまとめると?
表現 | ニュアンス | 状態 | 日本語訳 |
---|---|---|---|
Vengo llegando | 完了直後 | すでに着いている | 今帰ってきたところ |
Voy llegando | 進行中 | まだ到着していない | 今まさに着くところ |
似た表現もチェック!
スペイン語には、こういった「動詞 + 現在分詞(〜しているところ)」の表現がたくさんあります。いくつか紹介すると…
表現 | 意味 |
---|---|
Vengo saliendo | ちょうど今出たところ |
Voy saliendo | 今出るところ(出かける) |
Vengo comiendo | 今食べ終わったとこ |
Voy comiendo | 今食べてるところ |
まとめ
スペイン語の「venir + 現在分詞」と「ir + 現在分詞」は、どちらも日常会話でよく使われる便利な表現ですが、微妙なニュアンスの違いに気づけると、より自然なスペイン語が話せるようになります。
私自身、友達とのチャットを通じてこの違いに初めて気づきました。こういう「リアルな会話」の中で学ぶと、より記憶にも残りますよね。つくづく、基礎文法が大切だなと実感します。
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