スペイン語で「加える」「足す」という意味の動詞といえば añadir かなと思います。私もはじめは añadir だけで覚えていて使っていましたが、メキシコに来てみると、日常では agregar が圧倒的に多く使われていることに気づきました。ニュースや本、レシピ本では añadir も見かけますが、日常会話では agregar で十分通じます。
ただそんな中でもたまにネイティブの会話でañadirを聞いたりするので、añadirでしか表せない時もあるのかなと考えていました。調べてみて、añadirでしか表せない場面は「ほぼ」ないみたい。(本当?)
añadirについて
意味
- 「追加する」「付け加える」
- 主に物理的に何かに別のものを足すイメージ。
- 書き言葉・料理レシピでよく使われる。
añadirが選ばれる理由
フォーマル・書き言葉寄り
- 書類、説明書、レシピ本、論文などでよく使われます。
- 例えばニュース記事や学術的な文章で「付け加える」と言う場合、añadirの方が自然。
例:
- El presidente añadió que las medidas serían temporales.
大統領は、この措置は一時的なものだと付け加えた。
動作が「そっと加える」イメージ
- 物理的にも比喩的にも、静かに少し加えるニュアンスがあります。
- 調理や意見の追加などに向いています。
例:
- Añade la mantequilla al final para darle brillo.
最後にバターを加えて照りを出す。 - No tengo nada más que añadir.
もう付け加えることはありません。
agregarについて
意味
- 「追加する」「加える」
- añadir とほぼ同義だが、ラテンアメリカ(特にメキシコ)での口語使用が多い。
- 情報を付け加える、人数を加える、混ぜ合わせるといった場面にも幅広く使える。
シチュエーション
- 口語・日常会話・メキシコのレシピ・アプリ操作など、ほぼすべてに使えます。
- 「メンバー追加」「ファイルを追加」など、デジタル操作ではagregarが圧倒的。
メキシコでañadirを耳にするケース
- ニュース・インタビュー・会議などフォーマル寄りの場面
- ヨーロッパスペイン由来の教材やメディアの影響(Netflixの吹き替え・字幕など)
- 書き言葉の影響でそのまま口にする人もいる
つまり、añadirはメキシコでも理解されるし自然ですが、普段はagregarで十分です。
añadirが出てきても「丁寧・文章的に言ってるな」と思えばOKです。
メキシコでは日常会話は agregar が主流。
añadir はフォーマル・書き言葉やスペイン寄りの表現として耳にする程度。
añadir と agregar の例文比較表
分野 | añadir(ややフォーマル) | agregar(口語・メキシコ日常) |
---|---|---|
料理・レシピ | Añade un poco de sal al final. 最後に少し塩を加えて。 | Agrega un poco de sal al final. 最後に少し塩を足して。 |
料理・調理中 | Añade la mantequilla lentamente. ゆっくりバターを加える。 | Agrega la mantequilla y mezcla bien. バターを加えてよく混ぜる。 |
会話・意見 | No tengo nada más que añadir. 付け加えることはありません。 | ¿Quieres agregar algo más? 何か追加で言いたい? |
ニュース・発言 | El ministro añadió que la medida era temporal. 大臣は措置は一時的だと付け加えた。 | El ministro agregó que la medida era temporal. (同上、口語寄り) |
デジタル操作 | ※あまり使われない | Agrega los archivos al correo. メールにファイルを添付して。 |
SNS・アプリ | ※あまり使われない | Te agregué en WhatsApp. WhatsAppに追加したよ。 |
ポイントまとめ
- añadir:フォーマル・書き言葉寄り。レシピや意見の「そっと付け加える」ニュアンス。
- agregar:ラテンアメリカ口語で万能。日常会話・SNS・アプリ操作に多用。
- メキシコ在住なら、まず agregar を使えば間違いないらしい。
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