メキシコの治安って本当に悪いの?暮らしてわかったリアルと対策
メキシコに住むと決まったとき、私自身もまず気になったのが「治安」でした。「危ない国」として知られているメキシコ。友人や家族にも心配されていましたが、心配していたことと現時点での比較をしていきます。結論から言うと、「たしかに危ない。でも、それだけじゃない」。
メキシコの治安って大丈夫?移住前の不安と今
実際に私も・・・
まず正直に言うと、私自身も一度、自宅に泥棒に入られた経験があります。
また、家の近所で銃撃があったこともありました。こういった経験は、日本ではほぼ考えられないもので、確かに「次元が違う」と感じる瞬間でした。
しかし、私や会社の同僚が命の危険を感じるような強盗や脅迫を受けたことは今のところありません。
それでも、大使館や外務省からの注意喚起メールでは、「車上で銃を突きつけられて財布を取られた」「パスポートを奪われた」といった事例が頻繁に報告されています。
また一度、友達の家に遊びに行った際、一緒にいた友人が帰宅途中にバイクで脅されかけたこともありました。無事だったとはいえ、かなりヒヤッとした出来事でした。
街中ではみんな普通に暮らしている
興味深いのは、そんな治安事情がありながら、街の雰囲気はそこまでピリピリしていないということです。
- バスの中でもスマホを普通に操作している人
- イヤホンやヘッドホンを隠さずに使う人たち
- 街中を歩くときの雰囲気も比較的のんびり
- バスの運転手さんが席に現金を置いたままバスを降りて買い物に出ることも。(これは別の意味でどうなの?というところではありますが。。)
来る前は「スマホを外で出すのも危険では?」と思っていたのですが、実際は皆それぞれの「慣れた距離感」で生活している印象です。
“安全そうに見える”のは対策があるから
では、なぜそこまで危険を感じずにいられるのか。
実は、メキシコでは“防ぐための仕組み”がかなり徹底されているのです。
街を走るパトカーと軍用車
- 警察だけでなく、銃を持った軍のトラックまで日常的に巡回
- 抑止力としての存在感
現金輸送中の“入店禁止”
- コンビニや飲食店が一時的に閉鎖される
- 早朝に多く、強盗対策の一環
スーパーでの警備
- 入り口に警備員が常駐。荷物チェックあり
- 酒売り場は常に監視員がいる
車上荒らしへの警戒
- 駐車時に荷物を見える位置に置かないのが常識
- 窓を割られた車が段ボールで塞がれているのをよく見る
- エアバッグだけを盗まれる例もある
「何も起こっていない=安全」ではない
自分自身には何も起こっていなくても、
- 危ない話は近所でよく起きている
- 注意深く見れば、防犯の痕跡が日常の中にあふれている
だからこそ、私も普段から:
- 駐車中に物を置かない
- 鞄の扱いに気を配る
- 夜間の移動は避ける
最低限の防犯意識を持って生活しています。
日本との違いは「前提の違い」
日本では、現金輸送中にお店が閉まることもないし、街中に銃を持った軍人がいることもありません。でもそれは、「そこまでしなくても安全な社会」だからできること。
メキシコでは「危険が前提」だからこそ、
- 店を閉める
- 車を警備する
- 警官が見回る
そういった“見える防犯”が日常の一部になっているのだと、暮らしていて実感します。
「危ない」けど「守る努力がある」国
メキシコはたしかに、日本と比べれば治安面で劣るかもしれません。
ですがそれを、無防備に放置しているわけではありません。
人々は対策を取り、社会も制度でカバーし、治安のリスクと向き合いながら生活している。
「怖い国」ではなく、「危険と向き合っている国」。
それが、私が実際に住んでみて感じたメキシコです。
コメント