ごめんなさい はスペイン語で“Lo siento”
スペイン語を勉強し始めたとき、「Lo siento」というフレーズは、真っ先に習う「ごめんなさい」の定番表現ですよね。
教科書でもアプリでも、「まずはこれを覚えましょう」と出てきた記憶があります。
でも実は、メキシコに何年も住んでいる私が、「Lo siento」をネイティブから言われた記憶が、ありません。
この言葉を聞いたことはありましたが、それはメキシコ人ではなく、日本人が謝るときに言っていたものでした。
逆にびっくりして、「そういえば……」と気づいて振り返ってみました。
日常生活の中では、なぜかまったく耳にしない。誰かが言っているのを聞いたこともない。
日常でよく使われるのは「Perdón」や「Disculpa」
実際のメキシコ生活では、「Perdón」や「Disculpa / Disculpe」のほうが圧倒的によく使われているように感じます。
- 道ですれ違いざまにぶつかったとき → 「¡Perdón!」
- お店で声をかけたいとき → 「Disculpa, ¿me puedes ayudar?」
- 電車やバスで席を譲るときなど → 「Disculpe, ¿quiere sentarse aquí?」
これらはもっとカジュアルで、日常的に使える「ちょっとした謝罪」や「失礼します」のような意味合いで使われています。
じゃあ「Lo siento」はいつ使うのか?
「Lo siento」は実は、もっと重たい場面で使われる表現なんだそうです。
直訳すると「私はそれを感じています」なので、相手の悲しみやつらさに共感する場面で使われる傾向があります。
- 「お母さんが亡くなったって聞いたよ。Lo siento mucho…」
- 「あなたに迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ない。Lo siento de verdad.」
このように、感情のこもった謝罪や、深刻な事態への共感に使われることが多いため、
日常の軽い「ごめんね」ではあまり登場しないのかもしれません。
スペインとの違いも?
スペインでは「Lo siento」ももう少しカジュアルに使われると聞いたことがあります。
文化や言葉の使い方って、地域によってこんなに違うんだと、改めて感じさせられます。
まとめ:教科書の「定番フレーズ」と現地のリアルは違う
スペイン語学習者としては、「Lo siento=ごめんなさい」と覚えるのは自然な流れです。
でも実際にメキシコで生活してみると、「ごめんね」「すみません」に対応する表現はむしろPerdónやDisculpa。
何年も住んでいるのに、ネイティブから「Lo siento」を聞いたのはほぼゼロ。
今思えば、これはかなりの衝撃でした。
スペイン語の「正解」はひとつではなく、国や地域、そして場面によっても変わる。
それが言語の面白さであり、奥深さでもあるなと、改めて感じた出来事でした。
ただ気になるのは、私が普段スペイン語を話すのはほとんど会社。買い物をしたりもしますが、買い物で発生する会話何てたかがしれています。もっと行動範囲を広げていけば、自然なLo sientoを聞く機会もあるのかもしれません。
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