スペイン語失敗談:“うっかり求婚”したことになるところだった。

スペイン語

メキシコでやってしまった、スペイン語の失敗談を共有します。

外国語学習をしていると、自分の言いたい事や言っているつもりのことと違う意味で伝わってしまって恥をかいた経験はつきものですよね。ただ恥をかいたことってそのおかげでそのフレーズや単語をがっちり覚えられます。私がいまでもよく覚えている失敗談を。

“サインして”のつもりが求婚扱いに…?

まだメキシコについて1年目だったと思います。職場で提出書類にサインが必要になり、メキシコ人同僚に紙を見せてこう言いました。

「¿Me puedes firmar?」
(サインしてくれる?)

その場にいたメキシコ人の同僚2人が、なぜかくすくす笑い出しました。
「え?何かおかしかった?」と戸惑っていると、少ししてから意味を教えてくれたんです。

「それ、“結婚して”って聞こえる(笑)」

えっ、うそ……⁉︎ そんなつもりじゃなかったのに!

「¿Me puedes firmar?」は間違い?

調べてみました。厳密に言えば「¿Me puedes firmar?」という言い方は完全な文法ミスではありません。
しかし、スペイン語ネイティブにとってはかなり不自然で意味があいまいに聞こえるようです。

動詞「firmar(サインする)」は、通常「何にサインするのか(=目的語)」を伴って使います。

  • ¿Puedes firmar este documento?
  • ¿Me puedes firmar aquí?

でも「Me puedes firmar?」だけだと、

  • 「私に何を?」
  • 「私をサインするって何?」
  • 「契約=結婚??」(笑)

と、冗談のネタになってしまうのも無理はありません。

なぜ「Me」をつけたのか?

実際、自分でもなぜ「Me」を入れたのかよくわかっていません。
でも振り返ってみると、こんな表現が頭に残っていたからだと思います:

  • ¿Me puedes ayudar?(手伝ってくれる?)
  • ¿Me puedes decir?(教えてくれる?)

つまり、「お願いするときはMeをつければいい」と思い込んでいたんですね。

それがクセになって、「Me puedes firmar?」という形でつい口に出してしまったのだと思います。スペイン語学習者あるあるではないでしょうか。私だけ?!

自然な言い方は?

以下のような言い方が自然で誤解も生まれません:

スペイン語意味
¿Puedes firmar este papel, por favor?この紙にサインしてくれますか?
¿Podrías firmarme aquí?ここにサインしてもらえますか?
¿Me puedes ayudar con esta firma?このサイン、お願いできますか?

まとめ:スペイン語は文脈が大事!

今回のようなちょっとした言い間違いが、思わぬ意味で伝わってしまうのが語学の面白いところでもあり、怖いところでもあります。このときの2人のようにちゃんと意味を教えてくれたのはすごくありがたかったし、間違いから学べる貴重な機会になりました。

スペイン語学習中の方は、「Me + 動詞」をなんとなく使うクセがついていないか、ぜひ一度見直してみてくださいね。
そして間違えてしまったときは、恥ずかしがらずに笑い話にして、次につなげましょう!

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